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​侵蝕恋愛

彼が出会った少女、それは紅き瞳の双花。

2020年3月 第一部〈ラ・ルーナ〉篇完結!

STORY

彼が出会った少女、

それは紅き瞳の双花。

でね、あなたのこと見掛けたの」

 

月の都〈ラ・ルーナ〉では

海の向こうの太陽の都〈イ・ソル〉での

聖王即位を前に、にわかに熱気立っていた。

故郷である〈ラ・ルーナ〉に帰郷してきた

二十歳の青年ケイは

そこで不可思議な少女に出会う。

容姿も立ち居振る舞いも、

彼の心の中の世界をそのまま体現したかのような少女。

やがて二人の恋は、「人」としての境界を超えていく……。

陽の光の射さない場所で咲く花々の物語始動!

 

月の都で胎動が始まる……。

CHARACTERS

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ケイ

「それで、

害獣よろしく俺のことを

尾け回していたのか

​緋色の髪の陰のある青年

年齢:二十歳 性別:男 備考:シビュ・ラ・ルーナ家当主

主人公。〈ラ・ルーナ〉屈指の名家シビュ・ラ・ルーナ家の当主。父が逝去したので六年ぶりに〈ラ・ルーナ〉に帰郷してきた。

上品な立ち居振る舞いとは裏腹に、内面には激しい鬱屈を衝動を抱えており、皮肉な言動が目立つ。また女性に対しても、複数人と同時に性的関係をもつなど、強い性的欲動をもっている。しかしそれは、傷つきやすい心を守るための彼なりの防衛反応である。

ラウルの進言もあって、あるときを境に自分を尾け回す人物の存在に気付く。

だが、その「黒髪の少女」は、シビュ・ラ・ルーナ家が「施し」を与えている施設、孤児院『太陽の家』の生徒だった……。

彼は両性具有のその少女に何を見いだしたのだろうか?

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​セイレン

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「……目の前で見たら、

もっともっと……女の子の気持ちで、

いっぱいになって

紅き瞳の双花

年齢:16歳 性別:両性具有 備考:孤児院『太陽の家』の生徒

帰郷してきたケイを偶然港で見掛けて、「一目惚れ」したという少女。実は両性具有者であり、シビュ・ラ・ルーナ家が施しを与えている孤児院『太陽の家』の生徒でもある。

無邪気であどけない言動が目立つが、実は彼女の魂の本質は「人間」ではなく「神」である。相手の心の望むがままに振る舞い、自我をもたないという本能をもつ。しかし彼女(彼)自身にその自覚はなく、そのことが物語の最終局面まで彼女を苦しめていくことになる。

ケイに「恋」をしたのも、ケイの内面の「渇愛」を反映してのことである。

​相手の心の完璧の投影である少女。果たしてそれは「恋」といえるのかそれとも。

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MOVIE

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